たったそれだけの願い

婚活パーティで知り合った男性と

久しぶりにこの人となら付き合ってもいいかな~

と思って毎週の様にデートを重ねて

1ヶ月後に告白されて

私は、普通にOKして

それから2ヶ月…

彼は手も繋いで来ないし

当然の事ながらキスもしてこない…汗

私って魅力ないの?

もう女として見られていないの?

最近、何だか自信がなくなってきちゃった…

ロマンチックな雰囲気も入らないし

お洒落な場所でなくたっていい

ただ黙ってぎゅっと私を抱きしめて

少し優しくキスして欲しい…

私の願いはたったそれだけ

短編恋愛小説 どんな願いでも叶うお守り

短編小説 どんな願いでも叶うお守り

主人公 あきこ 35歳

【7年前 別れ】

結婚の約束をしていた彼氏と5年前に別れてから

私の人生は少しづつ狂い始めました…

当時私は30歳、元彼は3歳上の職場の同僚

25歳の頃から付き合いはじめ

最初の頃は、会社に内緒にしていたけど

彼の分かりやすい態度で直ぐにみんなにばれちゃって

その内、二人共開き直って

お昼の休憩は、社員食堂で一緒に食べたり

時には、私が作ってきたお弁当を車の中で食べたりして

上司からも「結婚式には、出席させて貰うよ」

とか言われたりして

正式には、婚約していなかったけど

私も彼も「私達結婚するんだろうな~」

とづっと思っていました…

でもその幸せがある日突然壊れました…

別れのきっかけは、

本当に今思うとささいな事だったかもしれない…

「ねえ、あきこ?」

「何?」

「俺たち多分、結婚するじゃん?」

「そうだよね?」

「うちが農家なの知ってるよね?」

「うん、知ってるよ」

「俺さあ、定年したら農家継ごうと思ってるんだ…」

「あくまでも定年後だよ…」

「ふ~ん、プロポーズよりも前にそんな事言うんだ…」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そこから先のやりとりは、余り覚えていない…

凄く気まずい雰囲気になってその日は別れて

次の日に会社で顔を合わせても何となく目をそらして

お昼も一緒に食べなくなって

気が付いたら1ヶ月が経っていた…

その間、全く電話もメールもなく

久しぶりに来た彼のメールは、

「俺たちもう駄目みたいだね、別れようか…今まで有難う…」

たったそれだけ…

私は、何だか悲しくなるよりも

この5年間何だったんだろう??

って凄く考えさせられて

色々な事が、全て嫌になっちゃったかな…

職場恋愛って、別れるともう悲惨

皆の気を使うと言うか腫れ物に触る様な態度が、

凄く嫌だったし

会社を辞める決断をするのに、そんなに時間は掛からなかったかな…

会社を辞めて

少しのんびりして気分もちょっと落ち着いた辺りから

再就職を始めたのですが、

ここからの事は、本当に嫌な思い出ばかり

面接官は、

「何故、10年勤めた有名企業を退職してうちの様な中小企業に転職されるんですか?」

「前の会社で何かあったのですか?」

ってほぼ100%同じ質問…

半年位就活していたけど、疲れてしまい

結局、正社員は諦めて派遣会社に登録しました…

その登録した派遣会社のスタッフがまた最悪

一番最初に紹介してきた会社が、

何と元の職場…

「この会社のこの部署さあ、何でも長年勤めていた女性社員が辞めてしまって困っているみたい

この間までうちのスタッフを派遣していたんだけど、その子が仕事こなせなくて

もう少し優秀な子を派遣して欲しいって言ってきてるんだよね~

前に勤めていた会社なら知っている人も多いと思うし、仕事も直ぐに覚える事出来るから

面談に行ってみない??」

私は、冗談?悪夢?

と一瞬耳を疑いました…

それから1年くらい、何もやる気もしなくて

家でごろごろしていたり時折、独りで旅行にいったり

たまに、単発のカルチャースクールにいったりして

何となく時間を潰していたけど、

余り面白くもないし、お金も減る一方だし

当然、男性と知り合う機会もないし

本当にたまに参加したコンパもいい想いはしなかったかな

そして

何よりも親が何も言わないのがつらくなってきたので、

もう一度就活する事にしました…

今度の就活は、

「何故、10年務めた有名企業を退職してうちの様な中小企業に転職されるんですか?」

「前の会社で何かあったのですか?」

に付け加えて

「この約2年間何をしていたんですか?」

が入ってきたので今まで以上に滅入りましたね…

【運気を変えるきっかけは突然に…】

就活を再会して少ししてから

もう何年も逢っていなかった友人から連絡が有りました。

「あきこ久しぶり~元気~急な誘いでごめんだけど

今度の週末、旅行行かない~京都パワースポット巡り…

一緒に行くはずだった友達が、急に行けなくなってチケット余っちゃって…」

暇を持て余している私には、特に断る理由はなく

その週末、京都へ

その時の京都は、

気候も穏やかで本当に新緑が美しく

まず、来て良かった~

って感じたのを今でも覚えています。

友達は、もしかしたら私のその時の境遇をどこかから聴いていたのか、

全く、私のプライベートには触れてきませんでした…

友達は、底抜けに明るいし

兎に角、その旅行は楽しかったな~

色々なパワースポットに行き美味しいものを食べて

最後に、

ふらっと立ち寄った小さな神社の

【どんな願いでも叶うお守り】

を二人共買って

静岡に戻って来ました。

どんな願いでも叶うお守り

には、

あなたが、叶えて欲しい事をひとつ

このお守りに願いを込めて下さい

願いが叶うまでは、いつもお守りを身体の近くに置き

願いが叶うまでは、絶対にお守りの中を観てはいけません!

と注意書きが添えてありました。

私が、願いを込めた事は、〇〇

【何となく変わったかな】

京都に行ってからの私は、

何故かなんとなくだけど、前向きになった気がしました…♪

就活の面接でも今まで訊かれていやな質問も

それはそうだよね~

私が面接官だったら同じ事訊くな~

と思える様になって

「前の会社で何かあったの?」

の質問に

「はい、有りました!」

「聞きたいですか?」

位の冗談を笑いながら言える様になっていました。

ほとんどの面接官が、

そこでドン引きしていたけど、

ある面接官だけは、

「差支えなければ、教えてくれますか?」

と訊ねてこられたので、

私は、正直にありのままを伝えました…

それが、今現在勤めている会社です。

今の会社に勤めて2年経った位から

私も落ち着いてきたので

恋愛もしたいな~

とも思うようになり

婚活を始めてみました。

パーティとか何回か参加してから

結婚相談所に入会して

何人目かの紹介で

今の彼と出会う事が出来ました…♪

今は、とっても幸せ

先週、彼からも正式にプロポーズされたし

(今度は、定年後の話が先じゃなくてよかったW)

【そういえばお守り】

今思い出すと、

友達に誘われて京都に行ってから

運気が変わった気がする

特に、あのお守りを手にしてから

あのお守りの注意書きには、

願いが叶うまで絶対に中を観ていけない!

って書いてあったけど…

今の私は、もうお守りにも頼らなくてもいいかな~

と思ったので開けてみる事にしました。

お守り袋の中には、白い包み紙が入っていて

幸運を招くおまもりの文字と

と神社の朱印が押して有ります。

中に何が入っているんだろう?

とその包み紙を開けると…

あれっ?

何も入っていない??

直ぐに友達に電話すると

「実は、私のも入っていなかったよ~

あきこがいつ開けるか分からなかったので、

訊くのを躊躇っていたけど、

何となくそんな気がしていたよ…」

との事、

少しの間、考えたけど、

何となくそのお守りの意味が分かった私は、

そのお守りに感謝して

今度の週末、あの神社に御礼に行きたいな~

と思いました。

勿論、彼と一緒に…♫